幸せの花の種
                 水沢市・藤春院副住職・松本隆真


 皆様は、お墓やお仏壇に季節の花を供えた後、とてもこころが晴れ渡る
ような、爽やかな気持ちになられると思います。
それこそが皆様の仏心が深まる瞬間でございます。

 さて、その仏心を更に深めていただくためにも、ご先祖様への正しい供養
の心得と行いを、ご理解していただきたく思います。

 その三つの教えをお伝えいたします。
一つには、「財供養」これは供養する心を形にして仏様にお供えすることで
   す。具体的には、5種供養と申し、清らかな水、明るいお灯明、香りよ
   いお香、きれいな花、美味しい食べ物を供えることです。

二つには、「敬供養」すべては真心を込めてお供えすることです。

三つには、「行供養」これは暮らしの中で、良き行いをなさって、仏様と向き
   合って語らい、善行を積み重ねることです。

 どうぞ皆様、この教えを実行していただきまして、誰もがこころの中にある
「仏心の種」幸せの花の種を育てて、多くの人々に与えていただき、人のこ
ころに沢山の幸せの花が咲き誇り、一つのこころの平和が、やがて世界の
平和になりますことを祈ります。