お経のお話     
                紫波町高金寺副住職 大松博典


 お経についてのお話を致しましょう。「お経
について」あなたはどのようなイメージを持っ
ていますか?

 難しい、訳が分からない、何となく有り難い、
出来るだけなかみを知りたい、などなどいろ
んなイメージを持っていることでしょう。

 よく「八万四千の法門」と言われますように
「お経」はたくさんあります。それはお釈迦さ
まが、教えを受ける相手に合わせて説かれ
た数だけ「お経」があることを意味します。

 昔から「お経」について、次のようなことをす
れば「功徳(よいこと)」があるといわれます。
 一つは「受持」お経を持っていることです。
 二つは「読」お経を「おとなえ」することです。
 三つは「誦」お経をそらでいえることです。
 四つは「解脱」お経を解き明かすことです。
 五つは「書写」お経を書き写すことです。
この五つ全部が出来ればいいのですがもち
ろん一つだけでもかまいません。
 
 道元禅師は、お釈迦さまが説かれて文字
になった「お経」はもちろんのこと、私たちの
まわりのものすべてが、お経を説いていると
いっておられます。
 
 「お経」は決して無味乾燥の「過去のもの」
ではないのです。いのちあるところ「お経」が
あるのです。
 
 さて、あなたが今まで持っていた「お経」の
イメージ。少し変わったでしょうか?