愛玩動物のいのち

                  遠野市・喜清院副住職・千代川道林


 皆さんの中には動物を飼っている方が多くいると思
います。金魚みたいに小さな物から、大型の物までさ
まざまなものがいます。

 
これらのものには、エサをあげたり、水をあげたり
いろいろと世話をしてあげなければ生きていく事がで
きません。

 人間であれば、空腹になると自分勝手に食べる事
ができますが、ペット化した動物は自分でエサを取っ
て食べる事ができません。

 私も小さな動物を飼っていますが、食事の時間が
くると私の方を見て、まるで「おなかが減った早くエサ
をくれ」と言っているように見ています。

 金魚でさえもエサをくれる人とそうでない人がわか
っている素振りをしています。しかし、ちょっと忙しか
ったり、めんどうになりエサをあげない事があったり
します。

 するとどうなるでしょうか、動物は言葉を言う事が
できずに、ただ黙って世話をしてくれるのを待ってい
るのです。全く人間というのは勝手な物ですね。

 
 この「動物」とはただ動いている物ではなく、「生き
物」なのです。人間と同じでいのちというものがある
のです。ペットが死んだらまた買ってくればいいと思
う事は、人間の悪いところだと思います。

 人も動物もお互いに、いのちある「生き物」なので
す。ただ見た目だけではなく自分のいのち、そして
動物のいのちも大切にしなければなりません。

 そして生き物を世話することはそれなりの責任が
あるという事を自覚して、楽しく仲良く飼う事ができ
ればいいと思います。